弱者なりの戦い方

伊勢丹新宿POP UP STOREが終わって4日が経ちました。

POP UPの会期中は、ずっとホテル生活だったのですが、初日からものもらいになり、市販薬で乗り切ろうとしたら両目に悪化して眼科へ行き、目が治ってきたと思ったら顔がめちゃくちゃ痒くなり、メイクをするのも辛い状態に。

顔面が謎の不調で散々な１週間でしたが、（身体は元気でしたのでご安心ください）日常が戻り、顔面の不調も治ってきました。

ＬＡＲＩＣＡが初めてPOP UPをやったのが2020年。

そうです、コロナウイスという謎のウイルスで世界中が混乱していたとき。

初めて店頭に立ったときから、マスクを着けていました。

あれから3年。

13回目のPOP UPで、初めてマスクを外して店頭に立つことができました。

ちょっぴり恥ずかしい気持ちもありましたが、これが普通で、今までが普通ではなかったのだと改めて感じたり。

そして、驚くほどたくさんの方が足を運んでくださり、本当に有難かったです。

ＬＡＲＩＣＡは8月に10周年を迎えますが、10年前はこんな大舞台でPOP UPができるなんて想像していなかったし、夢のまた夢でした。

少しずつPOP UPができる体制が整い、「お店」や「接客」というものに自分たちなりに向き合ってきました。

インターネットで簡単にモノを買える時代に、POP UPを開催する機会をいただき、アナログの「お店」というものに価値を感じました。

今やインターネットでポチれば無機質に商品が手に入る時代。

リアル店舗で店員さんに話しかけられるのが苦手...という方も多いと思います。実際、私もお店に入って、「よかったら試着してくださいね〜」なんて話しかけられるとドキッとしてしまうこともあります。でも、知り合いがいるお店だったらどうでしょう？

馴染みのお店ができると、店員さんと会話をすることや、関係を続けていくことは、大袈裟じゃなく人生の一つの豊かさを知ったような気にさえなります。

出会ってくださったみなさまと、関係性が続いていくような、そんなお店を目指していきたいと思いました。

今やどのファッションブランドも、ジュエリーブランドも、あらゆるお店がライブ配信をしているのを目にしますが、ＬＡＲＩＣＡは未だライブ配信をやったことがありません。^^;

たまに「なんでやらないんですか？」と聞かれるのですが、やらないのではなく、できないからです。(笑) 目の前に人がいないのに、なんでみなさんあんなに話ができるのか、不思議で仕方がありません。私の場合、台本とかないと、多分いらんことまで言ってしまいそうで...。大炎上とかしたら怖いのでできません。(笑)

私は「ライブ配信には出ない」と言い張っているのですが、いずれ誰かにやってもらおうと思っています。かなり出遅れ感がありますが、それも私たちらしいのかもしれません。

「以前オンラインで買ったんです」と着けて来てくださるお客様もたくさんいて、直接お会いすることもできました。やはりそういうお客様を大切にしたい。

画像と着画しか見ることができない、試着もできない、それでもたくさんの方々がオンラインストアでＬＡＲＩＣＡを求め、販売日は販売時間に待機して注文してくださる方もいます。

顔が見えないやり取りでも、「あの時の対応がよくて感動したので・・・」と話してくださるお客様もいました。

お客様から直接嬉しいお言葉をいただき、スタッフは日々の仕事を評価していただけたように感じ、励まされることが多かったと思います。普段、めちゃくちゃ地味な作業をしていますから。

お客様が評価してくださると、私自身はもちろんですが、作ってくれた職人さんも喜んでくれて、前のめりに次はこんなのもいいかもねと話をしてくれます。すると、自然とものづくりが更に楽しくなっていくんです。もっと喜ばせたい！と思って、いろいろなアイデアが出てきて、いい循環が生まれます。

丁寧につくっているものを、

丁寧に使っていただけるように、

丁寧に売る。

ということが、今の私たちのスタイルです。

ＬＡＲＩＣＡは、ティファニーとか、カルティエとか、メゾンジュエリーのあの規模には絶対になれません。だけど、そうしたブランドのジュエリーと同じ品質のジュエリーをつくることはできます。それでもティファニーにはなれない。だから、弱者なりの戦い方をしたいと思っています。

大きなブランドのように、広告に有名人を使ったり、多額の費用を使って広告を打つことはできないけれど、インターネットを通じて、コツコツと私たちの想いを発信し、少しずつ拡散されることで、誰かが気づいてくれたり、全国でPOP UPをして、その土地の誰かが見つけてくれたらいいなと。

同じ価値観を共有できる人と一緒に育つことが一番いいと思っています。

POP UPでは、お客様の反応や姿を目に焼き付けました。

わざわざ足を運んでくださり、購入してくださるのは、本当に有り難いことです。

ＬＡＲＩＣＡを初めて知ってくださった方、

いつも応援してくださるみなさま、

ＬＡＲＩＣＡは、半年先までPOP UPのスケジュールが埋まってきました。

ようやくこのような状態になりました。

スタッフも足りないし、まだまだ足りないこと、できていないことが山ほどあります。

日々、淡々とやるべきことをやりながら、目標に向かって進んでいきたいと思います。

それにしても、伊勢丹新宿店はやはりすごい！

日本一の百貨店というだけあって、毎回すごさを見せつけられる。

そして、そこに集まってくる方々も素敵な方ばかりで、めちゃくちゃ刺激をいただきました。