9月末で横浜ランドマークタワーにある本社の契約が切れるので、オフィスの引越しを検討してます。なんせ、家賃が高いのです。^^;
しかし、みなとみらいを一望できる景色を見ながら仕事をするなんて、それこそ夢のようで、自分が生まれ育った横浜のシンボルタワーにオフィスがあるというのは、誇りでもあります。
当初、横浜ランドマークタワー内で規模を縮小することを考えていましたが、新たな選択肢ができました。
それは、「店舗をつくる」という選択肢です。
この時代に店舗を持つなんてリスクしかないと思っていましたが、こんな時代だからこそ、リアル店舗の価値を感じるようになりました。
百貨店でのPOP UPを経験を重ね、お客様とコミュニケーションをとれたことは、私たちにとって宝物のような時間になっています。
コロナによって、あらゆる業種でオンライン販売や接客を行うようになったけれど、買うだけなら、検索して購入するまでオンラインで完結できてしまいます。
人がわざわざ店舗に足を運ぶ理由というのを、自分なりに考えてきました。
最近特に感じていることは、必ずしも「質が良いものが売れる」というわけではないということ。
なぜこれが?と思うような品質の商品が、びっくりするほど売れているという現実を目の当たりにし、とても考えらさせられました。
売れているのには必ず理由があり、商品や売り手の「ブランディング」によって、商品力が高まり、それによって売れているということは間違いありません。
人々は、「高品質」を求めていない?
消してそうではないと思います。同じアイテムであれば、よりよいモノを購入したいはず。
であれば、私たち消費者は、何を基準に購入しているのでしょうか?
モノも情報も溢れかえっている中で、お客様に選ばれるために他との違いを生むには、「商品の質」ではなく「商品を通した体験」をつくる必要があると感じます。
例えば、この人がおすすめしているものは素晴らしいに違いない!と思ってもらえることもブランディングの一つですし、この人の洋服の着こなしがいつも素敵だから、私も同じ商品を買って少しでも近づきたい!と思ってもらうこともブランディング。
百貨店もアパレルブランドも、販売員個人がSNSで発信をするのが当たり前になっている時代。ブランドの中の人が、自分の商品の魅力やブランド愛を熱く語っているのを見ると、素敵だなぁと欲しくなってしまうことが多々ありますが、つまりはそういうことです。
しかも、オンラインで購入することもできるし、店舗に行けばSNS上の人に会いに行くこともできる。商品そのもののファンであることと同じか、もしくはそれ以上に、その人のファンだから買うという購買行動がたくさん生まれているように感じます。
他社と比較をして、「ここが違うんです!」と、よさを伝えることも必要かもしれないけど、自分たちの内側にある哲学や感性を丁寧に伝えることの方が重要なのではないかと感じています。
商品や文章はコピーすることができても、その核にある部分は絶対に真似することができないから。
モノを売るということは、単にモノの価値をあげればいいというわけではないということを学んできました。
だからといって、ものづくりの質を下げることはしません。むしろ、常に質を上げていくことしか考えていません。
商品価値を高めながらも、購入するまでの体験全体の価値を上げていかなければならない時代になりつつあるのだと思います。
店舗を持つなら、店舗設計も体験価値を高めることを考えたいし、LARICAのPOP UPのために百貨店に足を運んでくださる方がいたように、「行きたい場所」を作ることも大事だし、自分自身が「会いたい人」になるために努力をしなければいけないとも感じています。
そして、お客様との関係性についても、もっともっと追及していきたい。
あ、なんだか店舗を持つことが既に決まっているように語っていますが、店舗を持つのはまだ白紙の状態です。(笑)
一つの選択肢として検討しているところです。
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